2021.8.31
神奈川・横浜・湘南エリアの映像制作会社FVコンサルティングです。
2019年12月に中国の武漢市で新型コロナ感染症がみつかったというニュースを耳にしてから、1年9ヶ月程が経とうとしています。最初にニュースを耳にした時には、SARSやMARSのような感覚で、日本も含めて世界中がここまで感染拡大に悩まされるとは、夢にも思っていなかったという方がほとんどではないでしょうか。
国内で危機感が生まれたのは、2020年2月初旬、クルーズ船のダイヤモンド・プリンセス号が横浜港に戻った日の夜に検閲官が船内に入り、全ての船員および乗客に検閲を実施した結果が次々と報道されたニュースによってだったのではないでしょうか。
それでも、まだどこか特別な場所に限られた話だという感覚でいたのですが、2年近く経った今では、市中での感染が当たり前となってしまいました。8月26日23:59 時点における新規感染者数は、日本全国で24,976人でした。内、神奈川県の新規感染者数は全国の1割程を占める2,632人です。東京都の4,704人と比べると少なく見えますが、東京都の死者11人に対して神奈川県の7人は、かなり県内医療体制の厳しさを示しているように思われます。
このように、新型コロナ感染症流行の収束はなかなか見えません。それどころか、デルタ株の登場で、感染者数はまた急激な増加傾向に転じています。
しかし弊社も、新型コロナ感染症の蔓延で立ち止まっている訳にはいきません。考えられ得るさまざまな工夫をしています。
これまでも、お客様とのお打ち合わせを、オンラインを始め通信技術を活用した非対面の形で行った事例などをご紹介してきました。私達の仕事で人との接触が発生するのは、打ち合わせだけではありません。撮影に関する非接触の工夫点をご紹介します。
撮影前の打ち合わせは以前から大切でしたが、感染対策も含めて、とにかく綿密に打ち合わせを行います。
撮影に必要なものや、クライアント様にご用意していただきたいもの、ご出演いただく方の衣装、そしてその服装の色味まで、事前に打ち合わせをしておきます。そうすることで、当日の会話を極力抑えることができるからです。
また、香盤表にもいつも以上に細かい配慮が必要です。撮影作業の段取りを事細かに決め、人や物の配置から動線までを含め、1秒たりともずれることなくスムーズに進行させるための段取りが香盤表です。そのため、香盤表がしっかりしていれば、撮影もスムーズに進行し、会話や接触も最低限に抑えることができるのです。
弊社には豊富な経験を持つスタッフが揃っているため、長年の経験から撮影の内容や規模に応じた適切な撮影時間を想定します。そのため、ほぼ香盤表の通りに撮影を進めていきます。
インタビュー撮影の場合は、プロンプターを導入しています。プロンプターとは、もともとは演劇用語で、観客からは見えない場所で、舞台上の俳優に台詞や動きのきっかけを教える係のことを言いました。今では技術が進歩し、電子的に原稿を表示する装置が作られて、観客や聴衆から見えづらい場所に置かれ、演説や放送などの際に話者を補助しています。この装置が、プロンプターです。
このプロンプターを導入することで、緊張されている方を落ち着かせ、言い間違えなどを防ぐことができ、結果として計画通りの時間で撮影することに寄与しています。
ウイルスを拡大させる原因となっている人流を抑止する、感染予防のためにソーシャルディスタンスを保ち、必要のない会話を避け、必ずマスクを着用する。これらの感染対策を2年近く行っていますが、やはりなんといってもワクチン接種による感染率の低減と重症化の抑制が、もっとも効果のある対策だという事になりそうです。
弊社のスタッフ全員が、今月でコロナワクチン2回目の接種を完了します。もちろん、ワクチン接種で感染しなくなるという訳ではありません。しかし、従業員が万が一の場合の重症化を防げるだけではなく、感染源となる率を低減できることで、お取引先の方々にもご安心いただければと考えております。
また撮影に伺う際は、手指の消毒はもちろん、靴底の消毒も行った上で、撮影現場に入らせていただいております。マスク着用の徹底をはじめ、撮影合間の水分補給時などでの行動への配慮等も徹底するように心がけております。
ロケを行う際には、ロケハンといって必ず事前にロケ地に赴き、ロケ地そのものやその周辺環境に関する事前の確認を行います。そうすることで、そのロケ地が本当に目的にあった撮影にふさわしい場所かどうかを見極められ、精度の高い香盤表の作成にも繋がるからです。
当然弊社も、今まではロケハンの際に実際に現地に伺うことがほとんどでした。しかし現在は接触の機会を極力減らすために、可能な限りオンラインでのロケハンを行うようにしています。
直接現地に訪れて行うロケハンとは異なり、オンラインロケハンでは難しい面もあり戸惑うことも多かったです。しかしいろいろな工夫をこらして、撮影場所の確認や日の光の入り方などを確認させていただいております。
テレビ番組と同様に、撮影を行う時だけは、マスクや飛沫対策用のパーティションを外すことがとても多いです。それは、撮影した映像をできるだけ長期間使用したいという理由からです。
その際も、できるだけ大きな声を出さない、密を作らないといった配慮を行い、撮影の前後もすぐにアルコール消毒を行うなど、さまざまな配慮をしております。
クライアント様にご満足いただける良い映像を作る中で、このような撮影時の対策をクライアント様と共に心掛けることで、お互いが笑顔になれるお仕事を進めていきたいと考えております。
なかなか流行が落ち着かず、ビジネスのあり方の見直しが迫られている昨今です。ぜひ、クライアント様と一緒にこの苦境を乗り越えていけるよう努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
Written by Y.Nishino